住宅ローンの賢い借り方・返し方を
「自己資金」「借り入れ先」「金利タイプ」「返済計画」の4つの要素に分け、
それぞれのポイントを分かりやすく解説します。
コツコツと貯金をしたり、親から援助を受けたりして用意する自己資金。住宅ローンの返済をできるだけ楽にするための、重要な存在です。だからこそ、最も有効に活用する手段を知っておきましょう。
■ コツコツ貯金も金利上昇で逆効果に!
ローンの借り入れ額を減らして、その分の金利負担を軽くするために重要なのが頭金。理想を言えば、建築費用の2割+土地購入費用の1割を用意したいところです。かといって、頭金を貯めることに執着しすぎるのは考えもの。世界的な金融危機により短期的には金利が下がる可能性もありますが、長期的に見れば、コツコツと貯金をしている間に金利が上がってしまって、損をする可能性も考えられます。もちろん、金利条件が同じなら、頭金があったほうが支払う利息の金額は少なくなります。金利の波を読んで、資金計画を立てましょう。
■ 親からの贈与には最大で50%の税金がかかる
両親や祖父母から金銭的な援助を受けるには、贈与なら年間110万円の基礎控除を超える分から、10?50%の贈与税がかかります。贈与税の計算は少し複雑ですが(詳しくは左表参照)、たとえば、500万円の贈与を受けると53万円、1000万円の贈与を受けると、なんと231万円も税金に取られてしまうのです。そこでおすすめなのが、建物を親名義にしておく方法。資金を援助してもらうのではなく、建物を親の名義にしておけば、贈与税を取られることはありません。
■ 知らなきゃソン!?「相続時精算課税」
親の生前に自分の名義にしたいという人は、「相続時精算課税」を利用すれば、とりあえず、贈与税を支払わなくて済みます。これは親の生前に受けた贈与を、遺産の相続時に相続税として精算するという制度。手続きはその年の確定申告で行います。ただし相続税の改正も考えられるので、贈与額が多額の場合は減価償却する建物を親の名義にして、相続税評価額を減らす方法をおすすめします。
1 | 自己資金額は高いほうが安心だが、“貯め損”には注意! |
2 | 「親名義」と「相続時精算課税」で、親からの援助を税金から守るべし! |
| 家づくりの基本TOP |